小説投稿板@キャスフィ
モブはモブらしく陰で勇者を支えます。
32コメント 2023/02/11(土) 20:09
  • 16    2022/08/22(月) 21:09:56  [通報
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    「お前はどんどん先にいっちまうな。」

    本当は他の村人達と一緒に喜ばねばならないところだが、素直には喜べない。
    俺とは違うどこか遠い世界へ行ってしまっているみたいで、何故か喜べないんだ。
    俺も早く追い付かないといけないと思ってエリスが旅立ったあの日以来ただひたすらに木で作った木刀を振るっていた。
    だけど、やっぱりスキルの差なのか俺は強くなった実感を全く感じない。
    俺のスキルの効果は自身の身体能力を0.5倍増加させるだけ。
    スキルを持たないものよりほんの少し強くなれるだけなのだ。
    だが、あんまり弱音を吐いている時間はない。
    俺がこんなことで落ち込んでいる間にも彼女はもっと遠くへ行ってしまうから。
    俺は俺の今やれることをやろう。


    「教会でもう一度鑑定してもらうか。」


    スキルは本来授与される日に能力を知らされるが稀にその日以降に新たに能力が上書きされることがある。
    俺のスキルはただでさえ聞いた事もない謎が多いスキル。
    ひょっとしたら何かスキルが上書きされているのかも知れない。
    そう思い俺は教会へ行き再び鑑定してもらうことにした。
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