小説投稿板@キャスフィ
モブはモブらしく陰で勇者を支えます。
32コメント 2023/02/11(土) 20:09
  • 25    2022/08/22(月) 21:17:26  [通報
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    7 君の影を追いかけて──。


    「様子はどうだ?」

    俺は状況の確認をするために村の入り口あたりまでやってきた。

    「まだ大した動きはないな。だが気は抜けない状態だ。」

    ボアウルフの様子をうかがっていると他のボアウルフより大柄で毛並みが少し荒れた個体を確認できた。
    恐らくあれが群れのボスだろうとそう思うほど他のボアウルフとはどこか違う異様な感じがした。

    「このまま監視を続けてくれ。」

    監視役の村人にそう言って立ち去ろうとしたのだが、その時に事態は動いた。

    「グレンやばいぞ!ボアウルフが来てる!」

    その言葉を聞き慌てて振り返ると5匹のボアウルフが村目掛けて走ってきていた。

    「ちっ、動いたか。」

    必死の形相で村へ駆け寄って来た5匹のボアウルフはそのまま速度を落とさず柵に向かって突っ込んできた。
    その直後グチョっと肉が突き刺さる嫌な音がした。
    そして1分ほど痛みで足をジタバタと動かしもがき続けたボアウルフ達は血を流し絶命した。
    その瞬間にボアウルフのボスは動いた。

    「ワオーーーン!」
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