小説投稿板@キャスフィ
モブはモブらしく陰で勇者を支えます。
32コメント 2023/02/11(土) 20:09
  • 26    2022/08/22(月) 21:18:08  [通報
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    群れのボスが遠吠えをあげ他のボアウルフ達に指揮を取る。
    その直後、残りのボアウルフ達は仲間が貫かれている柵を目掛けて突っ込んできていた。
    その行動を見た俺の頭の中にはある疑問が生じた。
    何故5匹だけが先行して柵へと突っ込んだのか。
    そしてその姿を見た直後に何故あのボスは動いたのか。
    そんな疑問を抱きながらふと群れのボスの方へ目を向けるとそいつの顔は不気味な表情で笑っているかのように見えた。
    その表情を見て俺はある一つの結論へと辿り着く。

    まさか・・・・。
    5匹のボアウルフは他のもの達が柵を越えるための踏み台だとすれば。
    その結論を確信させるべく俺は5匹のボアウルフが貫かれた柵に目を向けた。
    ・・・先が肉で埋もれている。
    柵の鋭利に尖った先端部分がボアウルフの肉に埋もれていたのだ。
    そして重なり合って横たわるボアウルフの死体。
    それはまるで肉が足場のようになっていた。
    その時俺の結論は確信へと変わった。

    「まずい!全員村の広場まで走れ!」

    手遅れになる前に直ぐに他のもの達に撤退の指示を送った。

    「な、何だ?いきなり」

    「いいから走れ!突っ込んでくるぞ!」
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