海と花束 BBS
私の推しが溺愛してくるんだが!?
24コメント 2021/08/09(月) 13:45
  • 21  千代  2021/04/01(木) 15:07:30  ID:ZjUxNDA5YW  [通報
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    何で…私?
    「あの…」
    「断るなよ?」
    そう言われ、思わずハイと言ってしまった。
    次の日の朝、妹に強引に起こされた。
    な…何…?
    「…悠斗様が…っ家の外にいる…っ」
    …は?何言って…
    「おはよう…彩寧」
    「おはよ…って、ええ…っ!?」
    悠斗様!?
    「行こ、学校」
    ……!?
    「何言って…!てか、何でいるんですか!?」
    「…あれ?言ってなかったっけ?」
    私の腕をつかんで、強引に私の体を起こさせる。
    「今日から、彩寧の送り迎えするって」
    …はぁ!?悠斗様に…!?お…送り迎え!? 
    「ど…どういうこと?姉ちゃん」
    妹に聞かれるも、私だって、何も分かんない。
    「彩寧?行こう。…それとも、俺に送り迎えされるのは、いや?」
    悠斗様は、私の顔を覗き込んで、甘い声で、私に尋ねる。
    …ダメだ…悠斗様には、勝てないよ…っ!
    「ダメじゃ…ないです…」
    そう言うと、ふっと優しく笑うと、「良かった」と言って、「俺、外に出とくね」と言って、部屋から出て、ドアを閉めた。
    妹は、悠斗様が出ていくのを確認して、
    「どういうこと!?説明してよ!姉ちゃん!」
    と、興奮状態だ。
    それもそうだろう。自分の身内が、人気声優に送り迎えをしてくれるのだ。
    興奮も何も、ありはしない。
    「…どういうこと…って…別に…」
    「言い逃れるなんて、許さないからね!…って、また、胸大きくなった?」
    …また下品なことを…でも最近、ブラがきつくなったような…って、違う!
    「別に言い逃れなんて…」
    そう言うけど、ジィ…と怪しい目で見てくる。
    「分かったわよ…」
    自分が折れると、やってやったぜと言う顔をした。
    昨日会ったことを全部話すと、声にならないくらい発狂した。
    「しぃ…!うるさいよ!」
    「こんな話されて、発狂するなっていう方が難しいよ!推しにプロポーズされるって…人生に一回だけだよ」
    と羨ましそうに私を見てくる。
    「…と、とにかく、この話は、絶対に兄ちゃんにしないようにしなきゃだね」
    妹は、意気込むようにそう言った。
    …え、なんで?…まぁ、いいや。
    「じゃ、行ってらっしゃい!」
    楽しそうに、ドアを開く。
    「…行って…来ます」
    駆け足で外に出ると、悠斗様の言うとおり、本当に悠斗様は外で待っていた。
    …それより、バイク?
    悠斗様はバイクに寄りかかっていた。
    「…あ、出てきた。それより、ほんとすごいよね、彩寧の家って、高層マンションって…」
    上を見上げて、高層マンションを見る。
    ここの持ち主は、私のお父さんだ。お父さんとお母さんが一部屋で住んでいて、私たち兄弟は、一部屋ずつ部屋が設けられていて、両親以外、別に別に分かれて住んでいる。別に、家族崩壊とか、そういうものじゃなくて、お母さんの意向で、自立しなさいということで、部屋が分かれている。
    お父さんと兄は、ものすごく反対していたが、妹と私は、大賛成だった。
    その理由は、部屋全体に、推しなどのポスターなどが飾られる!と思ったからだった。3対2で勝利して、別々に暮らせるようになった。
    もちろん妹以外、私の部屋には、立ち入り禁止としていて、もし入ったら、絶
    交だといってあった。お母さんは了承していて、兄とお父さんは、彩寧ロスで死んじゃうと言った。お父さんは、お母さんがいるからいいとして、問題は兄だ。そう思って、週1で兄の家に行く。という決まりを作った。もし私に会いたいときは、私が兄の家に来るときに、お父さんも来なよと言った。
    こう聞くと、自分ひどいな、と思ったけど、その方が楽と言えば楽だった。
    家に帰っても、素の自分としていられるからだ、週1は仮面をかぶらなきゃだけど。それに、お父さんが、ずっと娘LOVEだったら、お母さんが嫉妬しちゃうよ。この世にないくらい、私の両親は、ラブラブなのだ。
    「じゃ、後ろ乗って」
    バイクに乗ると、自分の後ろを、ポンポンと叩いた。
    「…失礼…します…」
    悠斗様の後ろに乗る。
    「ちゃんとつかまっててよ」
    つ…掴まる!?悠斗様に?!ム…ムリ…
    「無理じゃないよ。掴んでて」
    私の手を、悠斗様のお腹に回す。
    ひぇぇ…!無理ぃ!
    離そうとすると、その前に、エンジンをかけて、発車してしまった。
    ――10分もしないうちに、学校に到着した。
    「ここで、合ってるの?…ほんと、すごいよね、彩寧の周りって」
    学校の校門で、校舎を見る。
    「そう…かな?」
    「じゃ、また迎えに来るね」
    ニコッと笑うと、手を添えると、悠斗様の口に近づけて、キスをする。
    …は?
    周りにいた生徒たちはキャーと、悲鳴を上げる。
    「あの人、神山悠斗様じゃない?」と、コソコソ話をする人もいる。
    …悠斗様、もしかして、人目を気にしない人?!
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