東方projectの二次創作です。
書き直します。

「んじゃおやすみ」

片耳にイヤホンを付けながら、母さんに挨拶を言った。

「ん、もうそんな時間か」

そう言うと同時に時計に顔を向けた。

「あ、そうだ明日朝早いから起こして」

俺の急な話題変更に一瞬驚いた様な顔をするが、直ぐに「はいはい、じゃあおやすみ」と言った。

その言葉を耳にしたと同時にささっと寝室に向かった。早く寝たいのだ。

寝室は玄関の前の方にあるので、とても寒い。

寝室に入り早速布団に入ると、両耳にイヤホンを付ける。

(さーて今日は何の曲を聴こうかね)

何時も東方の曲を聴きながら寝るのが日課だ。

(今日は、アレンジメドレーでいきますか)

音楽を流し始めると、目を瞑る。次に溜め息を付く、そして思った。

(幻想郷、行ってみたいな)

東方ファンの夢と言えば、やはり幻想郷に行く事だ。しかし幻想郷なんてものは存在しない。そんな事はわかっている筈なのに、あってほしいと思ってしまうのが東方ファンとしての性だ。

そんな事を考えていると、いきなり物凄い眠気に襲われ意識は直ぐに闇へと落ちていった。

湿気と自然の匂いを感じる。とても心地よい。

朝一番の感覚がこれならきっといい一日になるだろうな。そう思いまぶたを開ける。すると目に映ったのは家の天井、ではなく……真っ白な景色だった。

立ち込めた霧で空が見えない。
空、と言ってもここは外なのだろうか………いや、外だろう。

「こんな時は状況を把握しよう」

把握、と言っても何も見えないが。

そもそもどうしてこんな所に居るのか。
これは夢じゃないか？と思って頬をつねってみる。

痛い。

一度やってみたかったんだよね、じゃなくていい加減認めよう。俺は今ヤバい状況に直面しているのだと。

今の状況についての疑問と不安が次々と頭に浮かぶ。

こんなことは有り得ない、しかし今その有り得ない状況に居る。

(誘拐されたとか？)

それは無いだろう、と直ぐにその説は否定する。

辺りを探索するのが一番手っ取り早いのだろうが、動いていいのだろうか。

もしかしたら助けが来るかもしれない、そう考えると動かない方がいい。のだが、不安からか体が落ち着かない。

大人しく待つことも出来そうにないので、移動することにした。

歩き始めてから数分、次第に喉が渇き始めた。この辺りは妙に暑い、サウナの様だ。

そんな事を考えていると、、、

(水？)

水溜まりがあった、いやそれは可笑しい、湖らしきものだ。(？)
霧と湖と言ったらやっぱり「おてんば恋娘」を思い出す。

(おてんば恋娘とは！ざっくり説明
東方紅魔郷で流れる曲である！)

(まあフラグじゃないけどな、まさか幻想郷な訳あるまい)

そう言いつつ心の内はワクワクしていたのだった。