海と花束 創作
私のとある日常
16コメント 2023/07/08(土) 12:23
  • 11  世田谷世羅  2021/09/25(土) 18:08:56  [通報
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    1階に降りると、
    「見てみて~、虹を撮ったの!」
    と、母と妹に話しかけられた。
    2人は私とおばあちゃんのように同じ職場で働いて、たった今帰ってきたところだ。
    私も昔は2人と同じ職場で働いていた。
    母のスマホを見てみると、虹とは言い難い光のようなものが映し出されていた。
    「ちょっと上手く撮れなかったけどね」
    母が言う。
    「たしかにね」
    私が同意する。
    でも田舎の田んぼの景色はすごく綺麗に撮れていると思った。
    さてさて、今日の夕飯はナスとインゲンのおひたしと、鶏肉とネギの煮込み、さばの塩焼きとごはんだ。
    「いただきまーす」
    私は大皿に盛られているさばの1つを小皿に取る。
    そして口に入れる。
    うん、さばはやっぱり美味しい。
    「魚で1番美味しいのってさばじゃないかな?」
    と私が言うと、
    「え?まぐろは?」
    と妹が反応した。
    「まぐろといえばお寿司だもん。
    さばのお寿司は酸っぱいから嫌だ。
    塩焼きの中で1番美味しいのはやっぱりさばでしょ」
    昔は鮭の塩焼きが1番美味しいと思っていたが、今はさばだ。
    次になすを食べる。
    「うーん」
    ナスを食べる時いつも喉が少し変な感じがする。
    「どうしたの?」
    おばあちゃんが私に声を掛ける。
    「もしかしたらナスはアレルギーかも」
    「おばあちゃんも昔そうだったよー、今はもう治ったけどね」
    「そうなんだ、食べるの控えた方がいいかね」
    「うん、そうしときなー」
    美味しいけど仕方ない。我慢しよう。
    夕飯を食べ終わると「ごちそうさまでした」と言って、2階へ戻る。
    私より先に母が食べ終わっていて、部屋のテレビがついていた。
    ちょっと、音がでかい……。
    リモコンを手に取り、音量を確認してみると、
    なんと音量は20もあった。
    私は15くらいまで音量を下げる。
    昔は母も音量を14くらいでテレビを見ていたのに、イヤホンばかりつけているせいで耳が悪くなってしまったんだろうか。
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