海と花束 創作
私のとある日常
16コメント 2023/07/08(土) 12:23
  • 2  三千世界世羅  2021/08/10(火) 17:37:03  [通報
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    「8月9日」
     
    8時48分。私こと世羅は目が覚めた。
    が、出勤時間まではまだ時間がある。
    安心してまた再び眠りにつく。
    9時20分。タイマーが鳴った。 
    タイマーより先におばあちゃんが3階から2階へと降りてきて、声を掛けてくるが無視、無視、無視。
    私は1分たりとも睡眠時間を逃したくはない。
    さて、そろそろ仕事へ行く支度をしなくては。
    おばあちゃんも私と同じ職場で支度をしに降りてきたのだった。
    「暑い、暑い」
    それが彼女の口癖だった。
    大体人が暑いと言うとき、私は暑さを感じていない。
    いつも通り適当に「ほお」と相槌を打っておく。
    この暑いと言う独り言以外にも私は「ほお」と相槌を打つ。
    朝は誰とも話す気になんてなれないからだ。
    おばあちゃんが私があまりにもほお、ほおと言うのでおかしくて笑っている。
    今日の朝ごはんはベーコンと、チーズの入った卵焼き。
    実は仕事終わりにチーズを電子レンジでチンして食べようと思っていたところだったけど、それは諦めよう。
    チーズを2枚も食べてしまえば中性脂肪が上がりかねないんだから。
    「お茶、今日4本買わないとかな」
    おばあちゃんがそう呟いた。
    「いや、私は1本でいいよ」
    今日は雨が降っていて、いつもより涼しい。
    それに暑い日でもお茶は大体2本目にいかなかったりする。
    お茶とはペットボトルのお茶のことだ。
    「じゃあ、私も1本でいいかな」
    9時40分。
    そろそろ家を出る時間だ。
    私達はバスへの待ち合わせ場所へとむかう。
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