海と花束 創作
私のとある日常
16コメント 2023/07/08(土) 12:23
  • 6  三千世界世羅  2021/08/20(金) 23:52:06  [通報
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    バスに乗っている間はいつも考え事をしたり、おやつを食べたりしている。
    おやつはもう食べ終わった。いつものおにぎりと貰ったおせんべいとチョコレート。
    少ないと思うかもしれないがこれだけでも十分お腹いっぱいだ。
    さてさて、そろそろ考え事を始めようか。
    今日は私の席から左隣の左側に座る角山さんのことを考えていた。
    今日は角山さんの席に角山さんは座っていない。角山さんは休みだった。
    少し朝まで時間を遡る。
    10時40分。会社について従業員入り口に入った。
    入り口に入るとお手洗いがあり、みんなそこで手を洗ってアルコール消毒をしていく。
    そのため順番待ちの列が出来ていた。
    工藤さんと本田さんが角山さんの話をしている。
    まず工藤さんが「角山さん、今日お休みなんだね」、と本田さんに話しかける。
    工藤さんは大体の人には敬語だけれど本田さんとは仲がいいのかタメ口だ。
    「無理して3日?だっけ?来て、土曜日動けなくなっちゃったの。無理しなきゃいいのにねぇ~」
    本田さんは誰でも敬語を使ったりタメ口を使ったりしていたような気がする。
    「ええー、そうなんだ~、じゃあ大変だったね。動けなくなったのは仕事中でしょ?それからどうしてたの?」
    「仕事が終わるまで休憩室にいたよ~。もうバスに乗るのも降りるのも大変だったみたい。
    運転とかどうやったんだろうね?アクセル踏む時とか痛くならないのかな」
    「案外乗っちゃえば大丈夫だったりするのかもね?」
    その会話を聞いていた山本さんが笑っていた。
    山本さんは角山さんのことがあまり好きではなく、動けなかった角山さんがあまりに滑稽だったのかもしれない。
    7月30日の金曜日、私が丁度休んでいた日に角山さんは怪我をした。
    待ち合わせ時間より早くバスが来てしまったため、慌てた角山さんはすってんころり。
    その日は頑張って痛みを我慢しながら仕事をしていたようだ。
    珍しく山本さんが角山さんのことを心配していて、角山さんは嬉しそうにしていたとおばあちゃんが言っていた。
    その日から8月4日の水曜日まで角山さんは来なかった。
    久しぶりに来た角山さんはおばあちゃんに怪我した足を見せていた。
    足元がひどく真っ黒になっていた。
    「もうね、あれからね足がパンパンに腫れちゃったの!」
    「うわぁ~、すごいですねぇ…!!」
    おばあちゃんと共に私も驚く。
    どれだけ盛大に転んだことなのだろう。
    ちょっと見てみたかったかもしれない。
    角山さん、足が治るのは一体いつになるんだろう。
    15時00分。
    考え事をしていたらいつの間にかバスが家の前に着いていた。
    「お疲れ様でした」と言い合いながら、西山さん、おばあちゃん、私、古池さんの順でバスから降りる。
    降りて再度西山さんと古池さんに「お疲れ様です」と言って、私達は家に入った。
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