海と花束 創作
私のとある日常
16コメント 2023/07/08(土) 12:23
  • 7  三千世界世羅  2021/08/26(木) 19:07:07  [通報
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    家につくとすぐ、2階にあるNintendo Switchを起動させた。
    Nintendo Switchで私がするカセットは「ジャックジャンヌ」だ。
    ジャックジャンヌとは、女子禁制のユニヴェール歌劇学校に性別を偽って入学した女の立花希佐が主人公の恋愛ゲームだ。
    攻略対象キャラクターは6人いる。
    6人中3人は既に攻略済みだ。
    主人公より1つ年上の白田先輩に、幼馴染で同い年の創ちゃん、2つ年上のカイ先輩。
    残る攻略対象キャラクターは同い年のスズくん、2つ年上のフミさんと根地先輩。
    現在、私が攻略しているのはその中の内の一人、根地先輩である。
    私はタイトル画面からロードゲームをタップし、14番目のセーブデータを選択する。
    ゲームが始まる。
    季節は12月。主人公達は冬公演の準備中だ。
    冬公演は12月24日に上演され、上演されるのは「オー・ラマ・ハヴェンナ」。
    タイトルの説明をしておこう。ラマは愛するという意味で、ハヴェンナは街の名前。
    次は舞台の内容を説明しよう。
    嘘を隠し続けるルキオラと、その嘘が許せないチッチ、その二人が織りなす友情物語。
    これが今回上演する舞台、オー・ラマ・ハヴェンナである。
    この公演に主人公立花希佐は頭を抱えていた。
    彼女が演じるのは嘘を隠し続けるルキオラ。
    そのルキオラは女役だった。
    女役を演じるのは新人公演の時以来。
    夏公演で男役を経験してからは自分が女であることを隠すため、普段からも男を演じるようになった。
    そんな彼女だから今更女を演じるのが怖くなり、女役を思うように演じれなくなってしまったのだ。
    それからルキオラは、性別を偽ってこの学園に入学した彼女そのものである。
    嘘がばれてしまったルキオラはチッチに舞台の練習をする度に拒絶される。
    このことが、彼女のもしも女であることがばれてしまったらの不安を更に加速させ、彼女を追い込んでいった。
    もしも女であることがばれてしまったら校長先生との約束により、ユニヴェール歌劇学校にはいられなくなる。
    それは演劇が大好きな彼女にとっては何よりも辛いことだった。
    そんな彼女を、根地先輩は気にかけ、声をかける。
    いよいよ5番目の恋愛イベントが発生した。


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